猫指噛み事件 私なりにこれまでのまとめと今後

埼玉の特養施設での猫の指噛み千切り事件について、動物専門、愛護関係、個人の多くの方々が冷静な見解と対応をされていることがわかり、またその見解は私自身が体験を通して考え感じることと近いと知り、安心して静観していこうと思っています。
ただ、どんな問題も、一人一人が自分の意見を出していくことは必要であり、大事なことと思いますので、今後も気がついたことや情報があったら、ブログに書いていくつもりです。
そこで、これまでの情報をもとに、自分の感じること、考えをまとめておこうと思います。
その前に、『日本にアニマルポリスを誕生させよう!』さんが、この事件のこれまでの状況をまとめていらっしゃいますのでURLをご紹介します。
 http://www.animalpolice.net/ このトップに、『あの猫が犯人か?』とあります。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
★中庭が、これまでの情報にあるように、一度生き物が入ったら出るのが難しい作りになっているのかどうか、その点から、私の疑問と考えをまとめてみました。
1:もし、中庭が高い壁に囲まれていて、出入り口がないなら、まず、犬などのように、跳躍力のない生き物は除外される。
2:では猫はどうか? 猫は想像をこえる身の軽さと知恵をもって、思わぬところに入ったり出たりする。犯人とされた猫が、その中庭にいたのが事実であるなら、二週間閉じ込められていたのか、あるいは、自由に出入りしていたのか、この点の事実関係はどうなのだろう。自由に出入りしていたと考えられるなら、それほどの飢餓状態にあったとは考えられず、その猫が、五本の指を噛み千切ることは到底考えられない。
3:では、どんな猫でも、一度入ったら、人為的に出る隙を作らなければ出るのは不可能と見える作りであり、そこで二週間も餌をもらえず放置されていたのなら、猫の飢餓状態は相当強いものであったと考えられる。となると、何でもいいから噛み付き、齧ることは考えられ、その猫が”犯人”といえなくもない状況、ということになる。・・・が、こういう飢餓状態であったなら、入居者の方に運ばれる食べ物に激しく感応し、その食べ物を食べようと、必死で網戸を破り、食べ物を狙うのではないだろうか。そういう騒ぎもなく、この事件の日に、いきなり寝たきりの方の指を噛み千切ったのか?

私は、ここで、どうしても、さっぱりわけがわからない状になり、これまでの情報にある、施設の方の説明に疑問がわくのです。そして、結局、何か重大な真実が隠されていないかとと思い、また問われるべきは、施設の介護体制と意識の如何、それから職員の方々の人間性である、と思えてならないのです。
普通に考えれば、猫が出られない状態でいるのなら、猫もかわいそうだし、寝たきりの人の安全等を考え、猫を出す努力をするでしょう。出す方法は、部屋や玄関の出入り口を開け、猫を追えば、猫は自分で逃げ出します。
どんな方法であれ、介護施設の介護意識として、寝たきりの人の安全や清潔を考え、いつまでも知らない猫を、そのままにはしておかない、それは、ごく基本的な”介護者の意識”のひとつでしょう。
また、出られなくなった猫が、餌も食べられずかわいそうだ、と思わないで放置していたとしたら、なんという人間性の貧しさかと思います。これは動物の嫌いな人であっても、心あれば、「このままじゃ、猫が可哀想だぞ」と思うでしょう?

★もうひとつの問題点。猫が自由に出入りが出来そうな状況であれば、別の生物、たとえばハクビシンやクマ系の動物(アライグマなど。ペットとして飼っていた人が捨てた可能性もあります。)も入る可能性があること。これらの動物は、多分、猫より噛み千切る力も習性もあると考えられること。・・・ここで私が深く危惧するのは、充分な検証をしないで、安易に、これらの動物を犯人と決め付けはしないか、ということです。よしんば、何らかの動物の仕業と、充分な検証や調査の上でそうなったとしても、この状況から、まず問われるべきは施設の責任です。そのことを棚にあげては、介護のためにも、社会のためにも、決していいことではありません。
動物が、自分の習性や特性をもって、食べるために自分の力、知恵をもってむかうことは”罪”ではないのです。人間に被害を及ぼす状況に追い詰めなけらば、それほど危険なものはないのです。少なくとも、町になっている人間の住まいになっている所では。
少し、話がずれますが、サソリやニシキヘビが時々姿を現しますが、あれも人間の所業の結果で、あの生き物たちに、”罪”はまったくありません。
警察は、このことを”基本”として、状況を公正に冷静に調べて下さい。そして、生き物が”犯人”であった場合、殺処分をして済ませることはしないで下さい。施設の方々も、責任を別の方向に転嫁して保身をはかることに躍起にならず、自分たちの介護のあり方に問題がなかったか、考えてみて下さい。これは、動物愛護の観点でのみお願いするのではなく、介護という重要な仕事の質の向上の上でも大事と思うからです。
大分エラソーな書き方になってしまって、(自分の分をこえてるゾ)と頭をホリホリです。すみません。