仏教童話朗読会

今日は中野区内のお寺で仏教童話の朗読会があって出かけてきた。仏教童話というのは、東五仏教布教センターが、↓の青字で書いた趣旨でおこしておられる童話のことである。電話、本、ホームページで毎回十二話の物語が紹介されている。
http://www.tohgo.gr.jp/
これを中心になって設立されたのが、大岡秀明さんというお寺のご住職であり、児童文学の評論活動をされていた方である。大岡さんは、今年の六月に他界された。その大岡さんを惜しむお寺の方々が、追悼の会として仏教童話の朗読会を開催されたのである。
朗読は十二話にちなんで十二人の作家の作品が取り上げられ、編集も担っておられるNさんをはじめ七人が出席されていた。私は久々に会う方々ばかりで浮き浮きと楽しかった。ミュージカルで一緒だったTさん、Iさん、Nさんも駆けつけて下さり、また瞑想の講座で出会ったIさんもお子さんを妹さんに預けて参加して下さり、朗読会のあとの慰労会がより楽しく充実したものになった。
それにしても朗読の舞台は素晴らしかった。本堂の不動様を背景に六人の声優さんが黒い段に並び、作品を読んでいく。シンプルな照明と、ひかえめだが洗練された音響。これらがマッチして、本当に魅力のある生きた舞台になっている。すっかり感動に浸った。

↓は大岡さんが書かれた仏教童話の趣旨
今日、私たちは、科学の進歩によって、歴史上これまでにないような豊かな時代を生きています。
この豊かな時代の中で、面白いこと、楽しいことがたくさんあります。
しかし、一方では今日、人々の心が貧しくなり人間同士の関係も寒々としたものになってきた、という言葉も聞こえます。
いくら時代が豊かになろうとも、人間の心が貧しく寒々としていては、幸せな時代とは言えません。
このような時代を前にしたとき、弘法大師の「誰もが生まれながらにして、仏の心を持っている。
この心を生かすことで、豊かで幸せな人間になれる。」という教えが、私たちの救いとなるのではないのでしょうか。
「十二のお話」は、今日の私たちの生活・子ども達の遊び・人間の心の豊かさを、子どもから大人まで楽しく分かりやすいお話として描いてみました。
これらのお話は弘法大師の精神に通じることと思います。
お話が、皆さまの心の糧になればと願います。
これは、「十二のお話」を制作している東五仏教布教センターのメンバー全員の願いでもあります。
どうぞお話をお聞きください。