殺人セレブ

タイトルや予告編からして、かなり軽いドラマになるのかなと思っていたけど、なかなかどうして、心の満たされないセレブ志向の主婦の空疎感を横軸にして面白かった。殺された主婦と、殺した夫、互いのいかにも心にぽっかりと穴が開いた日常性はリアルで身につまされたゾ。ただ、野村真美扮するセレブ奥様が、子供時代の不幸な体験(級友に消しゴムを頂戴と言われてあげなかったことで、級友が万引きをして捕まり、自殺をしてしまったこと。)がトラウマになっていて、「物に執着してはいけない。欲しいといわれたら何でもあげる。」ように自分を抑していて、それが元で殺人がおきてしまうのだが、この点はどうもイマイチ気持ちがついていかなかったなぁ。いかな右京さんの推理だとしても・・・。
野村真美に、欲しいと言われると人に物をあげてしまう主婦の”陰り”がないことが一因しているのかも知れない。彼女は健全過ぎる気がした。