逃げていった犬たち

私が家の中で何か(多分家事)をしていると、木々のある広い庭から、犬が何匹か道に出て駆けて行くのが見えた。家の中は薄暗く、庭と犬たちが駆けていく道は太陽があたって明るい。犬は、黒い中型の犬と、黒い子犬と、茶色の犬だったように思う。
私は、「あ、犬を連れて来なくては!」と思い、ロープを二本、ポケットに入れて外に出ると、犬たちが行った方向に進んだ。
ほどなく、よその庭にいる犬たちを見つけた。
私は二本のロープを出して二匹の犬につけた。その犬は、二匹とも白い犬で、二匹は、じいいっとして私の顔を静かに見上げているのだ。私はその二匹が自分の家の犬だとわかるのに名前が思い出せない。しばらく考えて、「あ、プンとノノだ。」と思い出した。この時、(さっき道を駆けて行った犬の中には白い犬はいなかったのに、この子たちも逃げ出していたんだ)と思っていた。プンとノノは、私が名前を思い出したとたん、嬉しそうに表情を崩して尻尾をぶんぶん振った。
私は他の犬をつなぐロープを持っていなかったことを悔やんでいて、他の子に、「おいで、おいで、帰ろう。」と一生懸命呼びかけた。犬たちの姿は定かでなく、ただ黒い子犬がいないことだけははっきりわかっていて、私の心の中は、「黒い子犬はどうしたんだろう・・・。」と心配でいっぱいになっていた。
帰りかける時に、この家の主婦が出て、笑顔で、「見つかってよかった、よかった。」と言った。私は、「捨てる人がいなかったら、こんな苦労や心配はしないでいいんですが。」とそんなことを言った。するとその主婦は、「そんなことはどうでもいいから、早く犬たちを連れて帰って。」と笑顔で答えた。
私はその主婦に不信感のようなものを持ちながら帰り道についたのであるが、子犬が死んでしまったような気がして不安でならなかった。


ここで目覚めた。目覚めた後も黒い子犬のことが気になった。でも今、うちに黒い子犬はいず、またよそで見たとか、テレビで観たとかの記憶もない。
『ぐっちゃんの夢占い』で占ったら、『障害を克服し、問題が解決する兆し。それはあなたにかかっている。発想をかえて努力をして下さい。』と出た。・・・う〜ん、何か現在の私の状況を言い当てているなぁ、と感心してしまった。何はともあれ、今抱えている問題が解決される兆しとあるのは嬉しいなぁ。ガンバロ!