宇和島徳洲会病院万波医師の功罪

今、愛媛県宇和島市にある徳洲会病院の万波医師の腎移植の問題で騒がれている。
私は宇和島は実母の郷里であり、また自分が生まれたところでもある。中学校から高校二年まで父の都合で東京と郷里を行ったり来たりしたが、それなりに愛着も関心もある。
その宇和島の名前が、一躍全国の人の視線を集めている。
さっき、郷里に電話をして従姉妹のご主人に万波医師のことを訊いてみた。従姉妹が長い間病気であったので、宇和島の病院には詳しいのだ。
するとやはり、会ったことのある先生だという。
「お医者さんいう感じの人やなかったな。ぼさっとして、ほんとざっくばらんな先生やった。」と従姉妹の夫は言った。
「腎臓なら、万波先生、言われとった。大阪や東京からも患者さんが来るいうことやった。神様や、と言われとった。そやけど、あの先生にかかったら、何されるかわからん、言うて怖がる人もおったぜ。」
「お金はとらんかったが、だが、人を助けるいうんともちょっと違うところがあったな。手術が好きなんや、そういう人やったんよ。」
・・・私はあとは別の話をして電話を切った。
その後、ミクシィをのぞいたら、下の記事が出ていた。

◎「命助けられた」と告白=3度目手術で病気腎−移植者の会会長が会見・愛媛
(時事通信社 - 11月09日 18:10)
 宇和島徳洲会病院の万波誠泌尿器科部長(66)が、同病院や前任の市立宇和島病院で病気腎移植を実施していた問題で、県内で腎臓移植を受けた患者らでつくる「えひめ移植者の会」の野村正良会長(57)=愛媛新聞報道局編集委員室部長=が9日、県庁で記者会見し、「自分も万波先生から病気腎移植を受けた。命を助けられた」と万波医師を擁護した。

 会見で野村会長はこれまで、万波医師の執刀で腎臓移植を3度にわたり受けたと告白。2000年8月30日の3度目の手術がネフローゼ患者からの病気腎だった。 

時事通信社

この記事に出ておられる愛媛新聞の野村さんは、私も面識のある方で、その頃、腎臓で苦しんでおられ、いつだったかの年賀状には、”手術を受けて生命をとりとめました”という新年のご挨拶があった。
野村さんは、かねがね人格の素晴らしい方だと思っていた。
この記事を読んで、一層その感を強くした。命の恩人をこのようにして守ろうとされる。


ただ私は、臓器移植は前々から反対だと、時代遅れなことを思っている人間なので、そのことにおいては複雑なものがある。