野田さんの完敗宣言 熊代さんの土下座に思う

昨夜のワイドニュースで、郵政民営化法案に反対した二人の議員のその後の姿を放送していた。野田聖子さんは、「今後は賛成します。完敗しました。」と記者会見されたのですね。そして熊代議員は岡山の市長選に立ち、二人の対抗候補を出され、土下座をしての戦いのあげく落ちられた。
番組の司会者は、「権力の恐ろしさを思い知りますね。」というようなことをコメントされていた。世捨て人の私は、彼の言う”権力の恐ろしさ”はどうでもよかったが、司会者の言葉に”実感”がこもっていることに、”権力の恐ろしさ”を感じた。
自民党の手段は、驚くほど浅ましいものなのに、こうもやすやすと浅ましい手立てが成功する、成功させてしまう”日本の社会”への恐ろしさ。

それにしても、野田さん、熊代さんお二人の痛ましさにはしんとしてしまいました。郵政民営化法案に反対、というただ自分の思考、意見を通しただけであの屈辱に耐えなければならないのか!?
郵政民営化は、私は反対、と思ってきたし、今もそう思っているが、強固な思考や視野があっての反対ではないので、(ひょっとしたら、社会のためにはいい法案なのだろうか。あんなに強固に法案を通そうとする人たちは、私などの及びも想像もつかない、広く深い視野を持って、万民の幸せのために必要なのだ!!! という主張なのだろうか。)とすら思うところがありましたが、選挙の様子などを知るにつけ、そんなものとは異なる強欲の世界のことのように感じてなりませぬ。

何はともあれ、郵政民営化法案はもう通ったも同じこと。小泉さん、本懐を遂げられておめでとうでござんす。今後、表立ってはしばらくの間、あなたの奴隷になった人たちがあなたにひれ伏して、あなたの手足となるでしょう。それが”世間”を作っていく。さぞ満足でしょう。

でも、あなたに至福のその時間は、ほんの一瞬で終わります。あなたの知ってる社会はあなたに屈しているようですが、”人”の多くは、あなたの至福の上に成り立つものの空しさをもう知り尽くしているのですよ。与党や野党の闘いなるものを必要としない人の魂の確かさを私は信じます。