意見交換

●10月25日の<[猫指噛み事件]瀬川さんの最終報告と私の『動物(ペット)愛護とは?』>の瀬川さんの最終報告から、掲示板に、瀬川さん、プアマリナさん、私の間で意見の交換がありましたので、お二人の了承を得、ここに転載します。
「いつまでこの事件に拘り、同じことを繰り返して・・・。」と思いますが、三人ともそれぞれの意見を、自然にかつ熱意を持って述べていまして、これまで出ていなかった内容も含んでいますので、掲載することにしました。
内容から、「わざわざ猫犯人説を言ってる・・・。」とがっかりされる方もいらっしゃるかもしれないのですが、私は、施設や警察やメディアの曖昧さ(真実に対する不誠実さ)に不信感と落胆を感じると同時に、猫であるかないかを曖昧にしたり、猫でないと言い張るのも同じく真実に対して不誠実であり、自己欺瞞、保身であると思えて、自分がそこにおちないために明言せざるを得ませんでした。日頃、必要な時にはあくまで“本当のこと“から目をそらさず、触れる勇気と、受け入れる度量があってこそ、生き物を愛し、共生を願う、真の動物愛護につながる、というポリシーのためにも。(笑)また今回の場合は、怪我をされた方に対しても、自分が感じることをごまかせないとも思いましたから。・・・と私個人は、このように考え、猫説を主張していますが、プアマリナさんは別の見解、瀬川さんは、暖かい人間性に包んだ表現をされています。それぞれ意見や表現の仕方に違いはありますが、いずれも忌憚のない自分の思いを表しています。そのことを皆様が汲み取って下さいましたら幸いです。
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  • 瀬川さんへ   マオ 10/25(10月25日の記事を指して)

この事件について、最後まで真相追及に奔走され、本当にお疲れ様でした。そしてありがとうございます。”それでも猫は襲わない!”のネーミングに、瀬川さんの猫(生き物)への愛情を感じて、思わず涙してしまいました。瀬川さんの、伝えたいことを汲み取ってくれないメディアや関係者に対する無念と、これから猫たちに受難が待っているのではないかという憂いを感じ、辛くてなりませんでした。
でも、わかる人は、わかっていますから、そのことを希望としましょう。

  • 有難うございました 瀬川 - 10/26(

マオさん、私の報告を掲載して下さり、また、沢山の言葉を入れて下さり有難うございました。(お蔭様で、疲れもだいぶ取れました。)
MAOlog読ませて頂きました。
「全ての生き物は、“人間の私のため“にあるのではない、”」
万物は、人間のためにあるとする考えを、「人間中心主義」と呼んでますね。(何物も、人間のために利用するのを肯定した言葉で、環境用語です。)
私のスタンスは、「動物愛護」ではなく、「アンチ人間中心主義」です。つまり、マオさんと同じですよ。
「動物愛護」は、動物が好きだ、可愛がりたいという感情的な意味合いの言葉なので、純粋に、命を守ろうとする立場とは違いがありますね。(それも含めて「愛護」と呼ばれてますから、ごちゃ混ぜですね。)
今回の“真実”は、立場によっては触れてもらいたくなかった部分と思います。でも「乗り越える」必要がある。(これも、マオさんと同じですね。)法治国家である日本の警察が下したことを、違うといっても始まらないですから。(身勝手に見られますね。)
私は、それでも彼ら(猫たち)を信じていました。(毎日、接してますから。)
だから、どんな見方でも避けずに向き合えた。そして、「足の指を食べた」のではなく、「足の指“だけ”を食べた」ことに気づいたんです。
つまり、彼(彼女?)はそこで止めた。生きることの切実さの中で、それでも彼の一線を失わなかった・・・・・本当に、生きることの複雑さ、奥深さを感じました。私は今、自信をもって彼らを信じます。

  • それでも私は「猫ではない」と言い切りますp(--)q プアマリナ - 10/26

お二方とも、苦汁を飲んで“猫犯人説”を受け入れようとされているときに、また蒸し返すようで申し訳ないのですが、本当に猫ですか?
24日付の紙面(S紙大阪版)でも、むしろ猫犯行説は疑問という論調ですよ。この紙面で言われていることは
1)人間の関与はないと警察が断定。
2)敷地内に他の小動物はいないか専門業者に調査依頼したが、いなかったと、県が説明。
3)中庭に入るには外壁を乗り越えるか、隙間を通り抜けるしかないので猫以外には難しい。
この3点です。
1)に関しては、まあそうでしょう。警察は事件性のないことは調査しませんから。老人ホーム側の杜撰な経営を事件というかどうかは別儀として…。
2)に関しては、「○○か、キサマは…」としか(^_^;)
泥棒に入られた家を、専門業者(名探偵?)が調査して「いませんでした」と報告。「だからこの家は泥棒に入られていない」と言っているような話です。
3)に関しては、現場を見ていない私が言うのもおこがましいことですが、外壁を乗り越えれば入れるのですよね。隙間もあるのですよね。排水口の様なものはなかったですか? 哺乳綱の動物でも猫以外に可能な生き物はいくらでもいますし、爬虫綱に至ってはどんな小さな隙間でも音も立てずに忍び入ることが出来ます。壁だって楽に乗り越えます。(特に哺乳綱メインの)専門家が調べて見つかる様な、痕跡すら残さずにね。
そしてそういう生き物は日本全国あらゆるところで違法に放逐されています。
その上で、私は昔、猫(去勢♂)を飼っていましたが、鷄肉どころか魚の肉でさえ骨ごと飲み込むなどということはなかったです。それどころか噛み砕くことも出来ない(できる歯の構造になっていない)。せいぜいが骨の隙間にキバが挟まって取れなくなり、暴れ回る程度のものです。
小さな魚の骨さえ、飲み込んだら後で毛玉ごと吐き出しました。ウチの猫があまりにも過保護だったという説もありますが(^_^;)、ネコ科の生き物は総じてそうです。骨に着いた肉を剥ぎ取るために舌がザラザラになっているのですから…。
また同紙面の話に戻りますが、「捕獲直後に猫の糞を調べていれば」という識者の意見は愚の骨頂。猫のいた中庭を調べて骨の混じった毛玉や、骨そのものが出て来ない限り猫は無罪です。確かに、今でも現場保存がなされているとは思えませんが、まさか初動捜査の際に見逃すような物的証拠とも思えないのです。

  • 瀬川さん、プアマリナさん マオ 10/27

瀬川さん、こんばんは。明快かつ清明な書き込みを拝見して、とても安心しました。私の考えや感じ方も含めて、瀬川さんを苦しめているのではないかと心配していましたから。
瀬川さんは終始一貫して冷静に公正でしたから、だからこそあの猫ちゃんを救うことができましたし、プアマリナさんも言っておられますが、メディアも動かされ、本当にすごいです。たくさんの方に、動物と生きることの根本の問いを投げかけられたとも思います。動物たち自身は何もいいませんから、”愛護”と言いながら結局は人間のエゴや薄っぺらさや冷淡に流れているだけのように思えることがあって(例えば、自分の飼い猫や犬だけは可愛がるけど、雑種の野良たちには冷酷なことなど。こういう人は少数と思いますが)、私にはそれが苦痛で、どんどん内にこもってしまう傾向があるのですが、瀬川さんの登場は本当に救いでした。

プアマリナさん、いつも肝心な時に現れて下さって、マジに、『月光仮面みたいな人だなぁ。』と感激しております。特にこの、『猫ではない』と言い切られて、溜飲が下がる思いとこみ上げてくるものがあります。お礼を言うのはヘンかもしれないのですが、お礼を言いたい気持ちが自然にわいてきます。ありがとうございます。
>1)人間の関与はないと警察が断定。
>2)敷地内に他の小動物はいないか専門業者に調査依頼したが、いなかったと、県が説明。
>3)中庭に入るには外壁を乗り越えるか、隙間を通り抜けるしかないので猫以外には難しい。
私もこれらの点を自分なりに考えました。最初は、1)の警察の断定も疑いました。でも、いくらなんでも、傷口を見て、人為的なものか、動物などのものかはわかるでしょうし、少しでも人為の様が見られれば捜査はされるだろうと思い、人為の線はないと思いました。
そうすると、2)、3)の他の動物の線です。この可能性は高いと思いました。被疑猫は、中庭から出られなくなっていたそうですから、多分、施設の出入り口が開いていたか何かの時に入り込んでしまい、閉じ込められてしまったのだと思うのですが、あるいは、外側からは塀に上ることがでいやすく、中からは壁が高くて出られなくなった、という状況かもしれませんね、いずれにしても、猫より身軽で、壁を這うように移動する生き物はたしかに多いですよね。ハクビシン、イタチ、それからネズミもその能力はあると思います。もし、それらの何かが入り込んだとしたら、被害者の方がもしお風呂に入っておられない期間があって、足の匂いが立つような状態になっていたら、なおのこと齧られる可能性は大です。そこで私も一時はそうした生き物か? とも思いました。でもそう思って、(ヘンだ)と打ち消したのは、もしそうなら、中庭で飢えた状態でいた猫が反応しないはずがなく、かなり壮絶な戦いがおこるはずなのです。私は猫とのつきあいが長く、その経験から、身体が弱っていても、猫は異種が自分の前に現れれば、大人しく見ているだけ、ということはないと思えてならないのです。
こう考え、私は別の生き物が入った線を消しました。私も、猫は意外と何かを噛み切る行為が下手だというのを知っているのですが、匂いに感応した場合、噛むことに執着することがあります。また、下手とは言っても、例えば、小鳥を捕まえた時等、羽を残して、跡かたなく食べきってしまう習性、能力があります。これは驚くほどです。侮るなかれです。・・・この点から考えると、瀬川さんも指摘されていますが、被害者の方の指は、若い成人の指とは違うことを考え、行為そのものは猫の仕業であったのだろうと、結論をつけた次第です。警察か保健センターがもしその後の便を調べていれば、捕まった猫の仕業かどうかわかったと思うのですが、そこまでは調べていなかったと思われ、やはり警察の捜査はかなりの落ち度がありますね。小鳥を食べてしまったあとの便は、それは素人目にも明らかにわかりますから。(余談ですが、私の家は、庭と猫の部屋をネットで覆って、猫がよそには出ないようにしているのですが、ネットの網目から小鳥が入り、出られなくなっているうちに猫の刃にかかってしまうことがあるのです。私が気づいて、猫を制し、無事に外に出したことも多いのですが、気づかぬうちに犠牲になった小鳥がいます。)
これらを総合的に見て、残念ながら猫だったことを受け入れようと決めたのでした。今更ですが、猫を放置し、二週間も餌も与えずそのことを哀れにも思わない無感覚さはただただ悲しく残念でなりません。また、10月に入っていれば、いくら温暖であっても、夜は窓をきちんと閉めておくのが常識でしょう。高齢の寝たきりの方の寝室なわけですから。それを一晩中、窓を開けていたということでしょうから、この点の落ち度も残念でなりません。
長くなりました。夫の徘徊がはじまったのでこれで終わりにします。

  • Re: 瀬川さん、プアマリナさん プアマリナ - 10/27

月光仮面って(~_~;) 確かに、(やばくなって)去るときだけは、疾風の様ではありますが…。
マオさん、お忙しい中お返事ありがとうございます。
確かに、ウチの猫も鳥でもトカゲでもヘビでも、しょっちゅう捕まえてきてましたからね…。
春から夏にかけて、実家の玄関口には千切れたトカゲの尻尾がいつも蠢いていました(~_~;)
となると、状況としてはやはり猫には圧倒的に不利ですか。しかも狩猟本能剥出しにした(野生に目覚めた?)時の猫の興奮ぶりは、確かに相当なものですからねぇ。目尻はつり上がり、口は耳元まで裂け…。ちょっと考えてみれば、爬虫綱だってワニ以外は丸呑み系だし。
でも、猫を捕獲するときにはさして暴れなかった様子なので、もしかすると他の生き物が入ってきたときに反応も出来ないほど衰弱していた可能性もありますよ。
…と、この辺りで私も止めておきます。この事件の本質が“犯人探し”にあるのではないことを重々に解っているつもりですので。
悲惨な事件で、またもマスコミの無責任ぶりを露呈したような事件でしたが、瀬川さんたちの頑張りが、逆にこの事件を切っ掛けに世間に“(人間だけではない)命の大切さ”を考えさせるようになったこと。この素晴らしさに感動。感謝です。

  • 疑問を解く参考に 瀬川 - 10/28

<レス遅れてる間に、話題は進んでしまいましたね。でも、皆さんの疑問を解く参考に書かせて頂きますね。>
プアマリナさん、S社がサンケイなら、記者とは一度お話したことあります。(その時、彼は内部犯行を疑ってましたが、私は、「内部犯行では迷宮入りですよ」と答えた覚えあります。)そして、「管理責任」を訴える資料を送りました。その後も資料を送りましたが、ご本人が捕まらず話ができなかったので、渡ってないと思います・・・・・ (新聞社では、本人に確認できなかった資料は、ます渡ってないですから。)
私は、「犯人探し」の無意味を訴えてきましたが、だからといって警察の結論を鵜呑みにしたわけではないですよ。様々な疑問を直接ホームや警察に訊ね、様々な可能性を検討し、これ以上はしょうがないところで最終報告を書いたわけです。
ですから、皆さんの疑問にも全て答えられますよ。(“謎解き”をやめて頂きたく、整合性のある答も提示してきました。それを簡単に記しますね。)
「骨を噛めない」については、・ 固体差があり、スズメやアジを丸ごと食べたり、カツオのあばら骨のかけらを肉にまぎれて飲み込んだりする猫も多いこと。餌を貰える飼い猫とちがい、多くのノラは食べるために捕獲してること。(猫を沢山世話してる方なら、経験されてると思います。)
・ 高齢で、特に女性の骨はもろくなりやすい。(骨密度の減少が著しく、骨粗しょう症の確率も高い。)これは、寝たきりではさらに加速されます。(統計資料もあります。)
・ 関節は靭帯などで結合され、骨を噛まなくとも外れる。(靭帯、関節包、腱、筋肉で結合。) 足先の指は小さく、小柄(140cm台)な方の骨は噛む必要もない。(ドライ一粒分にもならないです。)
以上のように、成人一般の骨と比べては無意味です。指が関節から失われてることから、噛む必要も、少なかったと推測できます。
・ 高齢寝たきりの方の指先は、当然生気が落ちてたり、壊死の可能性もあります。2週間も絶食という異常な状況下、夢中で、臭覚だけで食いついた可能性はあります。それも、指先だけが失われてることから推測できます。(猫は、ほとんど臭覚に頼って餌を判断してます。風邪などで鼻が利かなくなると、食べ始めるまで時間がかかるのを、経験された方も多いと思います。)
ちなみに、猫は渡り廊下の両側ガラス戸が開いていたとき侵入とのこと。他の動物の可能性もいろいろ想像はできますが、実際問題、証明するのは遥かに難しいです。そして、どんな動物であれ(内部犯行であっても)、問われるのは管理責任ですから、そちらに焦点をあてて頂きたいと訴えてきたわけです。
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私が、曖昧にできなかったのは、いつも現場の軋轢の中に身を置いているから。苦情を言う方に、「猫は危険だから、餌やるな」と言われて、「警察は間違ってる、猫はそんなことしない」と言ってみても始まらないです。
猫たちの命を守るために、そして猫を守る方たちの猫への信頼を失わせないために、突き動かされた感があります。
ちなみに事件の渦中にいる猫ちゃん、譲渡せずセンターの触れ合い広場で飼うことが決まったようです。以前、この可能性を聞いて、何故飼えるのか訊ねたことあります。とてもおとなしくもう職員が素手でケージに出し入れしてるとのこと。この時ばかりは、内部犯行を疑いました。(おっと、また疑問です!こういう事件、すっきり解決は難しいですね。)

  • Re: 瀬川さん、プアマリナさん マオ - 10/28

瀬川さん、いつも本質から目をそむけず、真摯にレスを下さり、ありがとうございます。

プアマリナさんの何もかもわかっている上で、”猫ではない”と言い切るその”男気”には感涙です。
あの猫ちゃんはセンターで飼われるのですか。大事にされることでしょう。大人しい猫だそうですが、あの子はもともと大人しい性格の子だったのですね。それでも異常事態に追い込まれると、猫として、必死の能力を出したということで、私は切なくてなりません。今後ずうっと幸せに生きて欲しいと思います。

  • Re: 瀬川さん、プアマリナさん プアマリナ - 10/28

すみません、瀬川さん。また嫌なことを思い出させてしまいました。私も“猫にも可能だった”ということは、納得しています。でも、それは“この猫が狂暴だった”わけではなく、そして“猫が起した事件”では決してないということ。世の中の全ての方に理解してもらいたいですね。そして、こういうことが二度と起こらない世の中になりますように。
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