和民の介護

今日の午前中の番組で、居酒屋の和民が介護ビジネスに乗り出す特集をやっていた。この話題は大分前にもテレビで追っているのを観たことがある。この時は、食事に焦点をあてていたと思う。介護施設で高齢者や認知症の人に出す食事は、味や見た目よりも、柔らかいもの、喉につまる心配のないもの、それから食中毒のおこる可能性のないものなど限られている。和民の社長は、「それではダメだ。食べるということは生きることの中心になるもので、あくまで味や見た目などにも気を配るべきだ。自分のところは食べ物やだから、そういう点にも挑戦する。」という意味のことを熱く語っておられた。
今朝の番組の中では、総合的な計画にある程度触れられていて、安全や快適さ、そして安くやっていくと、一層の熱さであった。すでにこれまであった企業の介護施設を買い取り、活動は始まっているようで、打ち合わせ中の介護士の表情なども映っていたし、入居者の声も聞いていた。介護士の表情は暗かったが、入居者の人は、「お刺身がでてびっくりした。」と明るい表情だった。
社長はこれまでの介護意識の変革に挑んでおられて、これまでの介護士の意識ではだめだと感じておられるようだった。そこのところの具体的な話が聞けなかったのが残念だった。

介護制度はスタートしたばかりだ。スタートしたばかりで、意識も実体も、もはや下降線をたどっているように思えてならない。そういう中、こうしたチャレンジャーの出現は、私にはとても興味深い。介護の革命児になるのか破壊者になるのか・・・、なんて言い方すると斜にかまえて傍観している一人のようだが、私はこの人の情熱はビジネスに対してではなく、”人生の最後を迎えようとする人たちへの愛情”が深い前提になっていることを信じたいと思っている。