大江健三郎さんの絶交

私のお気に入りのサイトやブログはたくさんあるのだけど、有田芳生さんのサイトもそのひとつである。有田さんは、オウム事件を調べてこられたジャーナリストとして有名な方だが、サイトのTOPに月ごとに評言を出しておられて、私はそれを拝見しているのだ。
(そうだ。12月の評言をまだ拝見していなかったっけ。)と気がつき、今拝見してきた。
http://www.web-arita.com/
今月は、信頼と幻滅について書いておられ、大江健三郎さんが年に一人は絶交しているということに触れておられた。私は思わず、「へぇ〜へぇ〜へぇ〜・・・・・。」と声に出してしまった。感歎に近いへぇ〜である。大江さんの絶交は、私などのそれと違って深遠かつ高潔なところから発しておられのだろうが、「大江さんですら人と絶交するんだ、私がそうであってもいいんだ。」というなんとも卑俗な感歎である。
と言っても、私はそう多くは人と絶交しない。五年に一人くらいである。(そうでもないか・・・三年に一人かな?)。でも、今年から、思うことあって、人と絶交することを怖れないことにした。私はぐだぐだぐだぐだとストレス受けながら人と付き合っていることが多い。それは善く言えば私のお人よしさだけど、普通にいえば、無能者の偽善だ。そのことが自分ながら嫌で嫌で嫌で嫌で嫌でならなくなったのだ。
今年はすでに二人の人と絶交した。絶交した後、つくづくわかる。自分は何もこの人に信頼も友情も持たれていたわけではなかったことと、自分はそれがどこかでわかっていて、いかに無理をしていたか、という自分の欺瞞を。
人と絶交する勇気も必要だ。