西遊記『森の国』

夫の介助があって出だしが観れなかったのだが、どうも、孫悟空猪八戒が寺の大切な観音像を壊してしまい、それを沙悟浄のせいにしようと、沙悟浄を森に置いてきてしまったらしいところから物語りは始まったようだ。
その森は、人を喰らうという森で、一度入ったものは二度と出られないという。過去にこの国の姫様が森でいなくなり、姫を探しに入った(?)兵士100人も一瞬に姿を消したそうだ。孫悟空猪八戒は、置いてきてしまった沙悟浄のことが気になる。その上、森の話をしてくれた美青年(成宮寛貴)が、「自分は姫を助けに行きたい。姫は妖怪にさらわれ、森のおくに閉じ込められているのだ。姫はかって、鳥になって自由に羽ばたきたい、と言っていた。自分はそうしてあげる約束をした。自分の命にかえても救い出して約束を果たしたい。」という。その真摯な言葉に、純真な心の三蔵法師が胸打たれ、「私たちが悪い妖怪をやっつけ、姫を救う協力をしてあげましょう、ね、孫悟空猪八戒!」と言うのである。
孫悟空猪八戒はギョエッー!であったが、三蔵法師が決めたことには逆らえない。沙悟浄をのぞいた三人と成宮美青年は森のおくに入るのである。
途中、猪八戒が姿を消し、孫悟空が眠っている間に、三蔵法師が何者かに連れ去られたようでいなくなる。ジャジャーンッ!
やがて孫悟空は、姫のいる祠の鍵を開け、眠る姫を見つける。釈由美子さん扮する美しい姫を見て、成宮青年は、「約束を果たしに来ました。さぁ、鳥にして差し上げましょう。」と抱きしめるのである。が、姫は、「そんなのいやぁ〜!」と成宮青年を拒絶するのである。
裏切りの深い哀しみを受けた成宮美青年は、見る見る姿がかわる。そう! この美しい青年こそ、森の主、鶏の妖怪だったのである。
姫を閉じ込めたのは、国王が、娘を狙う妖怪から守ろうとして閉じ込めたのだ。扉には、鶏妖怪が手の出せない封印がしてあった。鶏妖怪は、その扉を開けさせようと、孫悟空を騙し利用したのである。
<ここで、私はまた夫の介助が必要になり席を立ち、再びテレビの前に戻った時、鶏になった青年が矢で射られて倒れるところであった>
鶏妖怪は死ぬ。鶏妖怪の姫を慕う心にいたく胸打たれるようになっていた孫悟空は怒るのである。
<ここでまた私は中座。戻った時はドラマは終わっていた。トホホ>

というわけで、中途半端にしか観れなかったのだが、とても面白かった。なんたって、深津絵里さんの愛らしい中にも凛とした品性の三蔵法師、気合の入った香取慎吾さんの純情そのものの孫悟空、わざとらしさのない猪八戒の朴訥さが、回を追うごとに魅力的になっている。(夕べは沙悟浄には私は会えなかったのだが、きっと沙悟浄もそうだろう。)

あ、ひとつ気になったこと。鶏の妖怪のメーク、あれはないでしょう!? まるで不出来な鏡獅子みたいだったヨ。成宮青年の顔を崩したくなかったのかな?