第二十五回 吉兵衛の恋

夫の介助の段取りが悪く、テレビをつけた時はもう始まって大分経っていた。そこで、いつものように私なりに詳しく筋を追いながら感想を書く、ということが出来なくなってしまった。


柴田勝家勝野洋)&市(大地真央)、対、秀吉(柄本明)&黒田官兵衛斉藤洋介)の戦いと、山内一豊上川隆也)家の重臣、五藤吉兵衛が新しく来た家事手伝い(細川ふみえ)に心惹かれるお話である。


勝家と秀吉の対立は、秀吉が、勝家の養子を自分につけてしまうことで無血の勝利を得るのだが、それに至るまでの官兵衛との合議は、ナンカ物盗りが、今度はどこの家をこんな風に襲ってやろう、とひそひそ相談し合ってるような雰囲気にしか見えず、心の中で「フーム」とため息つきながら観た。


そして、お市様。さる(秀吉)を憎む言葉や風情が、信長の妹としての絶対的な誇り、そして彼女の高邁な考えあっての秀吉への不信、という深みが見えず、夫にひそひそと囁き憎い相手を滅ぼそうとするただの悪女のように見えて、やっぱり「フーム」であった。


だめだ、こりゃ。疲れすぎているのかな(実際、二日間で四時間も眠っていないし、しんどくてたまりませぬ。)、妙にギスギスした感想になってしまう。今回はこれでパスということにしよう。来週からまた身を入れて観たいと思う。


あ、細川ふみえは感じがよかった。日常のこまごまとしたことを内心に喜びをもって精を出す、心根の純朴な女性を自然に演じて好感を持った。
それから千代(仲間由紀恵)は、相変わらず完璧に美しいながら、家臣の嫁のことも気遣う懐の深さと貫禄が滲み出てきてよかった。