大河ドラマ 功名が辻

第二十回 迷うが人

天正6年2月 別所長治謀反。 同年10月 摂津の荒木村重謀反。 織田信長(舘ひろし)へ反旗を翻す者は多くなり、それに対応する秀吉(柄本明)も危機を迎えていた。 そして天正7年7月 千代(仲間由紀恵)は、娘のよねと遊ぶ少年を見つめている。この少年…

第十九回 天魔信長

今週は、タイトル通り、安土城の美しい天守閣の中で”神”となった信長(舘ひろし)と、信長の狂気(天魔)の足下で、人間としての苦悩や煩悩に苦しみ悶えあがき生きる人々の姿、そして竹中半兵衛の死を描いている。 ■千代(仲間由紀恵) 夫が戦地に行って留守…

第十八回 秀吉謀反

柴田勝家(勝野洋)との対立の中、織田信長(舘ひろし)の命令を足蹴にするように行動した豊臣秀吉(柄本明)は、当然ながら信長の怒りをかい蟄居を命じられる。 秀吉の軍師、竹中半兵衛(筒井道隆)は、「おやかた様に、秀吉様はご謀反のお心はないとわから…

第十七回 新しき命

長篠の戦いの翌年、天正4年の春。信長(舘ひろし)の本願寺虐殺の後で、決して穏やかとはいえない時代であるが、長浜の山内家は幸せに満ちている。千代(仲間由紀恵)は臨月に近いおなかをして、一豊(上川隆也)の母、法秀尼(佐久間良子)と千代の母代わ…

第十六回 長篠の悲劇

題名どおり、武田家滅亡となる長篠の戦いを中心とした展開になるのかと思ったが、合戦自体はあっさりと終わって、秀吉(柄本明)の妹、旭(松本明子)の夫の源助(小林寛正)が戦場で死ぬことと、それにまつわることを核としたドラマになっていた。 秀吉は、…

感想番外編 長澤まさみ

昨日の功名が辻『妻と女』の長澤まさみを、昔何かの映画で観た気がしてならず、ずうっと考えていたのだが、やっと思い出した。犬の散歩を終え、お茶で一服したら夫を迎えに行こうと、お茶を淹れてテレビをつけたら、小林圭樹さんが検事役のドラマをやってい…

第十五回 妻対女

千代(仲間由紀恵)と一豊(上川隆也)が祝言をあげて八年目になろうという頃。 羽柴秀吉(柄本明)の家は、母なか(菅井きん)、無理に郷里から連れてきた妹の旭(松本明子)と源助(小林正寛)夫婦が、仲良く生き生きと野菜作りに精を出して、順風満帆であ…

第十四回 一番出世

この回は、長浜の城主になった秀吉(柄本明)について、長浜に新居を構えて引越しをした一豊(上川隆也)たちの、戦に出ない穏やかな家庭生活のひとこま。でも一豊は自分が家でのんびりしている間に、他の者に手柄を取られてしまうのではないかと穏やかでは…

第十三回 小谷落城

今回は、いよいよ来たか、と重苦しい気分になる場面のある回。そう小谷落城といえば、長政の嫡男、幼い万福丸の処刑が待っている。 万福丸は側女が生んだ子供で、生母と離され人質に出されていた。市は、この薄幸の男の子が哀れでならず、小谷が落ちる前に、…

第十二回 信玄の影

歴史に疎い私でも、『武田信玄』がどのように評価をされてきた人か知っている。あの織田信長をも怖れさせてきた勇と知を備えた武将である。 今回は、”信長(舘ひろし)が、その信玄と立ち向かわざるを得ない状況を迎え、信玄の動向を知力をかけて探ろうとし…

仏法の敵

今回は、信長(舘ひろし)の命令で『比叡山 延暦寺』を焼き討ちにする場面が中心となっている。 最澄がおこした天台宗の総本山比叡山延暦寺は、ひとつのお寺を指すのではなく、比叡山という山全体を言う。だから、ひとつの町のような生活の営み、形態があり…

戦場に消えた夫

千代は一豊から、小りんとのことを聞かされ、美濃の育ての親である伯父の家、不破家に戻ってしまう。伯父とその妻はそれぞれに、戦地に行く夫を理解するようにと千代を諭し力づける。そこに聞こえる出陣を告げるほら貝の音。千代は急いで家に帰るが、一豊主…

初めての浮気

先週は見落としてしまったが、山内一豊(上川隆也)が頬を矢で射抜かれながらも敵将の首をとる手柄を立てる。おりしも信長(舘ひろし)は、浅井長政(榎木孝明)の裏切りで逃げ出さねばならない事態になる。 信長を倒せなかった浅井久政(山本圭)は、長政に…

妻の覚悟

今夜は、長期の戦線に出る夫の留守を預かる妻の苦悩と、それに立ち向かう姿が中心になっている。 山内一豊は、京都を目指す織田信長についていく秀吉の片腕として出かける。途中、信長は、妹市が嫁いで行った浅井長政の小谷城に少数で立ち寄る。長政は信長に…

山内家旗揚げ

山内家の家臣の一人、『祖父江新右衛門』の妻と子供七人がやってきた。薄給の山内家の財政ではみんなをおなかいっぱい食べさせるのは大変だ。千代は、自分の着物を売ったり、手製の小物の叩き売りをしたり、涙ぐましい努力をするがそれでもおっつかず、つい…

新妻の誓い

今日は、千代が、山内家という”家”の土台を作っていく様と、主婦同士(千代と秀吉の妻ねねたち)の人間関係が出来ていく物語である。仲間由紀恵さんは、賢く優しく、凛として、そして外に開かれた性格の千代を甲斐甲斐しく演じている。 上川隆也さんは、そう…

炎の中の抱擁

夫は脳梗塞の後遺症で認知症になるまで読書家であった。家にいる時は殆ど本を読んでいた。小説も結構読んでいたようだ。外国の作品が多いようだったが、日本の時代物の作品も好きだったようで、宮本武蔵、織田信長など長編物の文庫本がそろっていた。 司馬遼…